マネー&ライフ

引退後に「毎月35万円必要」はウソなので気にする必要なし

まだこんなものが出回っているのか…と思ったら2年以上も前のものらしいので仕方がない部分もありますが、最近また出回っているので再度触れておきます。とにかく「ゆとりある老後生活を送るには毎月35万円必要」といったものは気にしなくても大丈夫です。

余裕ある生活をしたかったら毎月35.4万円では足りない

老後の生活費としてはいくら見積もっておけばよいのか・どれだけ準備しておけばよいのかと悩む人が多い中、幻冬舎ゴールドオンラインの「最低22万円だったが…「年金足りず」リタイア後のお金に絶句」によると、「リタイア後の生活費は「35.4万円」必要」なんて書かれています。わりとなるほどと思うものが多かったのですが、なぜこんなものを出してしまったのかちょっと不思議ですが…。

こんなとんでもない数字、一体どこから湧いて出てきたのかを調べてみると、この毎月35万円説の出どころである生命保険文化センターのホームページによると、最低限必要と思われる生活費は毎月22万円(人によって20~25万円)で、ゆとりある老後生活を送るための上乗せ分として約14万円必要とあります。その使途内訳を見ると、 「旅行やレジャー」「趣味や教養」「日常生活費の充実」とあるので、何かで少し贅沢をしたければ「これくらい必要かも」程度のものでしかないようです。

これだけなければ生きられないという意味ではありません。

定年後すぐの65歳~70歳くらいであれば、元気な人は多いようなので、行動範囲も広いでしょうから、厚労省や総務省の統計にある「引退後の老夫婦の毎月の平均的な生活費は約22~25万円」よりも少し多く掛かるかもしれませんが、

昨年6月に騒がれた老後2,000万円問題の発端となった金融庁に提出された報告書にだって、老夫婦の毎月の平均的な生活費は25万円くらいとして書かれているのですから、多く見積もって心配をあおり過ぎです。

以前も紹介したとおり、年金機構のパンフレットには年金生活者の5割以上は年金収入だけで生活しているとあるので、それだけあればお金を掛け過ぎなくても十分に生活することができるようで、3~4年前に行われた別の調査によると生活が苦しいという人は8%しかいなかったとあるので、毎月20~25万円の予算でもガマンを強いられての生活というわけではなく、それなりに暮らしていけるようです。独り暮らしの場合は 総務省統計局の資料には、 毎月11~14万円程度とあります。

毎月35万円も掛からないが、年金だけでは幾らか足りないことがあるのも事実のようで…

老後の生活費として毎月35万円必要なのが「ウソ」、年金だけでも生活費のほとんどがカバーできることは分かりましたが、約半数の人(48.9%)は、年金以外の収入があると答えているので、当然生活レベルにもよるでしょうが、年金だけでは生活費がいくらか足りないことがあるのも事実のようです。

足りない場合はどうすれば良いのか、先程の記事中には明確には示されていなかったのですが、60~70歳の人の7割が働き続けているとある触れていることから、労働で何とかしようということなのかもしれません。年金制度が頼りないので、なおさらそうするべきと言いたげなのですが、安易すぎるかもしれません。

確かに70歳定年法が制定されて形式上は70歳までの延長雇用の道が開けてきたように見えますが、雇い続けなければならない側はすでに将来の雇用義務の負担軽減=大量の人員整理を進めているので、「60歳代も働いて何とかする」は出来なくなりつつあります。アルバイト的なものであれば案件は色々とありそうですが、いわゆる現役時代と同じようなもので…というのは多分無理でしょう。 働くにしても歳を重ねるごとにキツくなりますし、記事中にあるリバースモーゲージでは、万が一長生きし過ぎて調達した額でもが足りなくなってしまったらどうなることやら…。

なので現実的な方法としては、賃貸用の不動産を持ったり、高配当が付く株式を持ったり、といったもののほうが足りない部分を補う手としては堅いかもしれません。毎月もう数万円程度あればよいということであれば、高額な投資も必要なく、無理なく始めることができます。

現金の塊は使えばただ消えるばかりで、残りが少なくなれば不安になります。

毎月(毎半年~毎年)の上がりは事前に決められた分しか得られませんが、何度使ったとしても、稼ぎを生んでくれるもの自体は消えたりしません。

老後に普通に生活をしていれば毎月35万円も掛かるようなことは無いにせよ、何か突然の出費が発生することはあるかもしれません。そんなときは、使うたびにただ消えて無くなるお金の塊よりも、お金を稼いでくれるもの自体がじぶんと共に在れば安心です。

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