厚生省は、ひとり親家庭の自立を支援するため、就労を1年間継続することを条件に
返還を免除する家賃貸付制度を創設する。
併せて、月10万円を最長4年間支給し、資格取得を後押しする高等職業訓練促進給付金の対象を
現行より広げる方針だ。
特に母子家庭では、非正規雇用の親の割合が高く、
さらにコロナウイルス感染拡大の影響で、失業や収入減に直面するケースが増えている。
厚労省は都道府県などに対し、ひとり親家庭に支援制度の強化について周知するよう求める。
家賃支援は、ひとり親家庭のうち児童扶養手当の受給者らが対象となっている。
毎月最大4万円を1年間無利子で貸し付け、職業訓練を受けたうえで就職し、1年間勤め続ければ、返還を免除する。
都道府県か政令市が貸し付けを行い、国が費用の10分の9を補助。
残り10分の1は自治体が負担する。
就労が1年間続かなかった場合も、災害や疾病などやむを得ない理由があれば返還を猶予する。
猶予期間は都道府県知事や政令市長が決める。
高等職業訓練促進給付金は、これまで1年以上の訓練を必要とする看護師や保育士など
主に国家取得を取得するケースが対象だった。
あらたにシステムエンジニアやトラック運転手など、さまざまな職業に必要な民間資格を
取得する場合も追加するという。
コロナウイルスの影響で、ひとり親家庭の生活が深刻化しています。
仕事が決まったと思いきや、内定取り消しの通知。
国が生活費を貸し付ける「緊急小口資金」も、働いた実績がなく、収入は減っていないため該当しないと断られる。
このような状況下で苦しむシングルマザーが数多くいます。
今回の制度で、そのような方たちに少しでも負担が軽くなるものであってほしいと思います。