マネー&ライフ

狙われやすいものから遠ざかれ

「狙われやすいもの」をいくら頑張って積み上げても、そこからより多く取られるだけのくたびれ損で終わってしまいます。

そういう意味でも、イメージ的に「少々面倒くさい」とされるものを頑張って積み上げていくほうが、もっと有利です。

稼げば稼ぐほど…

ファイナンシャルフィールドの「年収500万円と年収1000万円、手取りはそれぞれいくら?」によると、たとえば年収500万円の人の給料が倍になったとしても、税や保険料負担も大きくなってしまうので、最終的な手取り額は倍になるわけではないとあります。

具体的にもう少し詳しく調べてみたところ、年収500万円となると大雑把に見て手取り額は400万円弱となり、年収1,000万円の場合は手取り額は約700万円前後となり、その年収がさらに倍の2,000万円になったとしても手取り額は1,200万円強と、もらう額が多くなるほど最終的な手残りは割合で見ると、額面の約8割⇒約7割⇒約6割…と少なくなります。

課税も稼げば稼ぐほど高くなるし各種保険料も「払える力に応じて」の仕組みとなっていて、頑張れば頑張るほど取られるので割に合わなくなっていきます。しかも「裕福だから公的な補助や支援も不必要」されてしまうので、あらゆるものがほとんど自己負担になります。

そうなってしまう一番の要因は、便利な徴税システムがあるからかもしれません。勤め仕事から上がる給料が唯一の収入源という人たちは、生活者の中の大部分を占めているので、勤め先が代理で働き手たちから税や保険料を徴収して納めるというシステムが整備されています。

取る側にしてはあまり手が掛からずに税を徴収できるので、たとえば「○○するために、さらに税負担が必要」となる度に、消費に対する税と同じように給料もどうしても狙われてしまいます。もちろん反対意見も出るのですぐに多くとることはできませんが、最終的には「そこから取って充てればよい」と押し切られてしまいがちです。

毎年2~3月に確定申告という税を取り戻すチャンスがあるにしても、最初に規定通りに稼ぎから引かれてしまうので、何か特別の出費があるかもしくは給料以外に収入が無ければ、完全に無抵抗で取られるだけとなってしまいます。

無抵抗で取られた後の手取りを見比べれば、金額だけを見れば確かに約400万円と約700万円とでは大きな差があります。でも手取り700万円の人=年収約1,000万円の人がもっと経済的に余裕を持てるのかというと、そうもいかないようです。

給料の場合、多く稼げば稼ぐほどそれをあてにして出費が増えてしまうからです。差額が300万円もあるのであれば、それを全て貯金でもすればよいのではと思うかもしれませんが、「もっといい暮らしがしたい」という欲にはなかなか勝てないものらしく、しかも「○○万円もらっているのだから」ということで周り目も気になるので、本当は不必要と薄々感づいていたとしても出費を抑えるには勇気が要ります。そうなると結局最終的な手残りは全く変わらないので、いくら稼いでも楽になることはありません…。

ズルいくらいに有利

こうして手取りを見比べてみると、がんばって給料を多くもらおうとしてもわりと非効率で、それ以外のたとえば不動産や株式やwebメディアから上がる家賃や配当や広告料、あるいは著書などがあったり何か権利を持っている人であれば印税や権利料などの上がりがあるほうが、もっと有利なのが分かります。

給料とはちがって、これらの収入は誰かが自分の代わりに税を納めてくれるようにはできていません。ですから納める側は上がりからかかった経費を差し引いて…と計算して申告したり、取る側も提出された書類を調べ上げ…と双方にとって手間が掛かります。

手間が掛かるからこそ、もっと負担を求めようにも後回しにされがちで、しかもそれぞれの業界の声も大きいので重くするのは難しく、逆に補助やら控除(収入から差し引ける)やらがもっと増えて、以前よりもさらに有利になっています。

上がった稼ぎから合法的に差し引ける経費の種類も豊富なので、年収1,000万円くらいであれば、最終的に課税対象とされる部分がほとんどないという形にもできます。つまり税負担も給料として稼いだ場合と比べて小さくて済みます。しかも「経費として差し引ける」といっても、ただ外に出て消えて無くなるというわけではなく、全部が現金という形ではないにしても何らかの形でじぶんの手元に残せます。

またそれらから上がる収入が増えたとしても、掛かる時間はそれほど増えません。掛かる時間が増えないということは、身体への負担も増えないということですから、健康面でも有利ということになります。でも労働の場合はもらう額が増えれば普通は責任も重くなり拘束時間も長くなるので、身体を壊すリスクも上がります。

労働の場合は働けなければ無収入になりますが、これは普段いくら給料をもらっていてもほとんど同じです。むしろ多くもらえばその分コスパをもっと厳しく見られることになるので無収入になるリスクも少し上がります。

「目立つところでいっぱい稼ぐのが格好いい」にダマされると、多く取られて疲れてしまいます。

でも違う道を行くと、一見面倒くさいように見えて(定期的なチェックやメンテ、決算時期などには多少手が掛かるので)、総合的に見るとじつは「働く」よりももっと少ない時間と労力でかせぐことができます。

目立たないところにも、いいものが色々あります。

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