デジタル通貨

オンラインゲームプラットフォームEnjin(エンジン)で流通している暗号資産「Enjin Coin」とは?

2019年末、およそ50%もの急激な値上がりをした仮想通貨があります。それがEnjin Coin(エンジンコイン)です。Enjin Coinは、ビットコインなどに代表される仮想通貨とは少しことなり、もともとはオンラインゲームプラットフォーム「ENJIN」での売買を目的として作られました。ここでは、Enjin Coinとはどのような仮想通貨なのかについて、解説していきます。

Enjin Coinは、ゲームのアイテムを自らの所有物にできる仮想通貨

2019年末、マイクロソフトとシンガポールに本社を置くEnjin PTE LTDが提携するというニュースが流れ、ENJIN内で使用されている仮想通貨「Enjin Coin」が50%値上がりするという出来事がありました。

Enjinとは、オンラインゲームのプラットフォームです。例えばYahoo!ゲームやsteamなどのように、一つのプラットフォームの中で様々なオンラインゲームを提供しているサービスだと言えばわかりやすいのではないでしょうか。そのEnjinの中で、ゲームのアイテムなどの売買をするために作られた仮想通貨、それがEnjin Coinです。

Enjin Coinを開発したのは、Enjinの設立者の2人、現CEOのマキシム・グラゴフ氏と、現CTOのウィテク・ラドムスキ氏です。2人ともシンガポール出身。Enjinは、UXデザイン、つまりユーザー体験を提供するプラットフォームをデザインする専門家であるグラゴフ氏の構想をもとに、エンジニアであるラドムスキ氏が構築しています。ラドムスキ氏は、Enjin内のゲームでEnjin Coinの導入、統合の指導などもおこなっています。

Enjin Coinは、まずゲームアイテムをプレイヤーの所有物とするために提供されるようになりました。これはどういうことなのでしょうか?
通常、ゲーム内で獲得したアイテムは、プレイヤーのものであるように見えて実際のところはゲームを販売・運営するパブリッシャー、もしくはゲームを開発するデベロッパーに帰属するものです。つまり、プレイヤーには所有権はなく、運営側の都合によって獲得したアイテムが失われても文句は言えませんし、サーバ側、もしくはユーザー側の何らかのトラブルによってアイテムデータが失われて、それが復旧できなくてもあきらめるしかない。それがこれまでの常識でした。

ところが、Enjin Coinで購入したアイテムは、Enjinというプラットフォームの空間の中ではプレイヤーの所有物にできます。つまり、仮想現実の中で現実に買い物をしたのと同じ扱いになるということです。アイテムがプレイヤーの所有物=財産になれば、運営側は勝手にそのアイテムを無効化したり、能力を変更したりできなくなります。あるいは、プレイヤーが端末の不具合などによって購入したアイテムのデータを紛失したとしても、売買記録が残っているため、アイテムのデータを取り戻すこともできます。ENJIN内でのEnjin Coinでの取引は、ゲーム空間での売買をより現実に近づけるという効果をもたらしました。

Enjin Coinのもう一つの効果。それは、ゲームアイテムの取引の合法化です。ゲーム内での貴重なアイテムは現実のリアルマネーによって取引されることがありました。これはリアルマネートレーディングと呼ばれる行為で、一つのアイテムに高値がついて取引されたり、あるいはレアアイテムを餌にした詐欺が行われるなどといったことが実際に起きているため、これまでのオンラインゲームでは禁止されていました。

Enjinでは、その発想を逆にして、Enjin Coinというプラットフォーム内の共通仮想通貨によって、アイテムの売買を合法化しました。仮想通貨によるアイテム取引の合法化によって、違法なリアルマネートレーディングが抑制され、不法な高額取引、詐欺などといった行為が減って透明性が高まり、それが信頼性につながっています。

Enjin Coinについてのまとめ

Enjin CoinはEnjinというオンラインゲームプラットフォーム内で流通するという仮想通貨の中でも特殊な存在です。しかし、同じプラットフォーム内であれば違うゲームでも利用できるという汎用性の高さによって受け入れられ、その価値は高まってきています。全世界で1800万人の登録者が利用する共通仮想通貨であるEnjin Coinはこれからより注目されていくことになるでしょう。

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