マネー&ライフ

最低貯金額とかいうものは気にしなくてよい

将来に備えてお金を貯めましょう的なアドバイスを良く目にしますが、現金の塊は安全装置としては脆弱であまり頼りになりません。

安心が欲しければ、お金を生んでくれるものを増やしましょう。

実際は言われている程は掛からないのかも

コロナ禍の影響が家計にも本格的に出てくるのはこれからということもあってか、FPたちも最近頻繁に「○○歳になったら、何かがあった時のためにこれだけ貯めておきましょう」と呼び掛けているようなのですが、単純に現金を貯めこもうとするのはあまり得策ではありません。

それなのに、 fuelleの「50代、下回っているとまずい「最低貯金額」はいくら?世帯別に解説」(https://trilltrill.jp/articles/1615386)などによると、60歳時点で「最低限ここまで貯めておかないと危ない」貯金額とかいう目安のようなものがあるそうなのですが…

具体的に金額を見てみると例えば独身の場合は支給される退職金や年金の見込み額を差し引いたら600万円程度で済み、子ども一人を持つ夫婦の場合は同じように年金や退職金を差し引いても3,600万円も必要になるとあります。

3,600万円も必要と聞いて真っ青になってしまう人も居るかもしれませんが、これはあまり気にしなくても大丈夫な数字です。

3,600万円と言ってもそのうち1,000万円はローンの残債とあります。 50・60代でも雇い続けてもらえる」とかいう幻想を信じて 40代で35年ローンを組んでしまうような無茶のことをしていない限りは、この部分は必要なくなります。

昨年6月に騒がれた「老後2,000万円問題」報告書にも、3,600万円も必要だなんて載っていません。普通に暮らしていれば毎月の生活費の不足分は4~5万円くらいでしかないとあります。

良く見ると「毎月の生活費を30万円とすると」とあり、総務省統計局や厚労省の生活実態の調査結果が示している毎月平均で24万円前後という金額を5~6万円も上回っています。ぜいたくをすればそれだけ掛かるということかもしれませんが、贅沢をすれば毎月30万円どころでは済みません。統計で示されている生活費の平均額は、実際に平均するとこの額で暮らしているという額ですから、それだけあれば毎月十分に暮らしていけます。

「将来これだけ掛かるから○○万円貯めこんでおこう」だけが生きる目標になってしまうと、色々諦めることになり、あまり人生を楽しむことができなさそうです。一度きりに人生なのに、非常に随分もったいない生き方です。

現金は一度使えば消えて無くなる

それに貯金は安心をくれるません。 先日も少し触れましたが、例え一億円以上ため込めたとしても、それでもだまお金に関して不安を感じるという人の割合は半分近くに上ります。 当然です。なぜなら現金は使えば消えて無くなるのですから、消えて無くなるものをいくら積んでも安心することはできません。

貯金があれば、仕事をクビになったり病気をしたり体を壊したりといった状況から数年間は守られるかもしれません。ですが貯金が助けてくれるのは一度だけです。消えて無くなった後はもう守ってくれません。

運良く何とか再起できたとしても、次の危機に備えてまた貯め直すというプロセスを繰り返し続けることになり、いつまで経っても生活に余裕をもとこともできません。

ですが、現金ではなくお金を生んでくれるもの自体を増やし続けた場合は、将来への安心だけでなく生活に余裕を持つこともできます。

現金はほとんどお金を生んでくれませんが、例えば不動産や株式などは定期的に事前に決められた料率/額の家賃や配当などを生み続けてくれます。何度お金を生んでも消えて無くなることはなく、現にこうして先代が残してくれたものがいまでもお金を生み続けて助けてくれているわけですから、お金を生んでくれる資産は単なる貯金よりもはるかに頼りになります。

大きな現金の塊を持つことのもうひとつの大きなデメリットは、例えばもし詐欺などの犯罪のターゲットとなってしまった場合にはすべてを失いやすいという点です。

将来や老後が心配だからということで一生懸命に現役を通して貯め続けたお金が例え一億円以上あったとしても、詐欺に引っかかり引き出されてしまえばすぐに全額を失うこともあります。

それに対して、現金以外の資産として一億円相当のものを持っていたならば、同じように詐欺師に狙われる可能性はあっても、これらの所有権を移すには色々と手間も掛かり確認も厳しいので、被害に遭う可能性は素っ裸の現金よりはかなり低くて済みます。

「お金に働いてもらい稼ぎ続ける」を実行すれば、極端な話、貯蓄がゼロでも生きていくことは可能です。例えば両親も家賃と配当の上がりで生活をしているので、毎月の年金収入には使わず貯まり続けているだけのようです。もし仮に不動産と株式以外に何も持っていなかったとしても、ほぼ問題がない状態だったと言えます。

現金しか持っていなかった場合はこうは行きません。増やすためのエンジンがないので、何かがあるたびに元金が減り続けるだけです。

安心が欲しければ、まず「貯める⇒それを取り崩して何とかする」の考えを無くしましょう。

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