デジタル通貨

代表的な暗号資産であるビットコインの価格の上昇理由と今後の見通し

ビットコインは代表的な暗号資産の一つです。一時期のように日を追うごとに価格がジェットコースターのように上下するような状況ではなくなってきていますが、いまだ暗号資産には多くの投資家が注目している状況であり、ここしばらく1BTCあたり100万円前後だったのが、7月に入って120万円を超えるようになってきています。以下では、その背景にある理由と、今後の見通しについて説明します。

ビットコインの価格上昇理由

最初に、7月に入ってビットコインの価格が上昇基調をたどっている背景には、新型コロナウイルスの世界的な蔓延を受けた、各国の緩和的な金融政策があります。COVID-19と呼ばれる新型コロナウイルスが引き起こす感染症は、2020年に入って中国の武漢でその流行が確認されて以降、瞬く間に世界各国へと広がっていき、主要国を中心に世界経済に甚大な影響を与えるまでになっています。

特に、ロックダウンが行われた国では、そのまま放置していると多くの企業が倒産の危機に瀕してしまうため、中央銀行が中心となって、積極的な金融緩和政策が実施され、それによって市場に供給されたマネーが様々な資産へと投資されて値上がりを引き起こしてきたのです。当初は安全資産とされる金やプラチナなどに資金が流れ込み、その結果、それらの資産は史上最高値を更新するくらいにまで価格が高騰しました。そこまで値上がりしてしまった以上、さらに投資する投資家が限られてきたため、投資先を失った彼らが次に目を付けたのが暗号資産であったというわけです。

暗号資産については、かねてより本源的価値がないのではないかという議論が真剣に行われてきたのですが、一方でブロックチェーンをはじめとした技術に対する高い期待があるのも事実です。その両方の見方が交錯して、長らくその価格は1BTC当たり100万円前後をキープしてきたのですが、これが7月になって20パーセント以上も跳ね上がることになったのには、アメリカと中国という世界を二分する超大国間の対立があります。

当初は経済摩擦の延長線上に思われていた対立が、ここにきて香港への国家安全法の適用の強行に見られるイデオロギー的なものに変容してきており、実際に軍事衝突が発生するおそれも完全には排除できない状況になってきています。特に、アメリカでは11月に大統領選挙を控える中で、容易に妥協するという選択肢は見当たらないことから、多くの投資家は当面はこのような緊張状態が続くというのを見越して、需給による値下がりのリスクがある株や債券ではなく、確かなテクノロジーに裏付けられたビットコインをはじめとする暗号資産に資金をシフトさせるようになったというわけです。

それでは、ここからは今後のビットコインの価格の見通しについて説明していきます。将来のことは誰にも分からないため、100パーセント確実というわけではありませんが、少なくとも年末にかけては現在の価格上昇傾向は続くと見ておいて問題ないでしょう。前述のように、価格上昇の原因の一つに米中対立があるのですが、この状況は少なくとも11月に予定されているアメリカ大統領選挙の結果が判明するまでは容易には動かないはずです。

今後の動き

仮に現職である共和党のドナルド・トランプ大統領が勝利して二期目を迎えることになると、ますます対立が激化する可能性は高まりますし、もし対抗馬の民主党のジョー・バイデン候補が勝ったとしても、ここまで深まった対立がすぐに解消する可能性は高くありません。そのため、結果がどうであれ、選挙が終わってひと段落するまでは、引き続き米中対立を懸念して、安全資産の代替であるとみなされているビットコインに資産を移そうとする投資家は増え続けるのではないでしょうか。

加えて、COVID-19の収束も未だいつ頃になるか見通せません。各国でワクチン開発が進められていますが、出来上がったとしてもどの程度効果が期待できるかは未知数な状況であるため、こちらも少なくとも年内に以前のような生活が戻ってくるとは考えにくいでしょう。そのため、各国の中央銀行としても簡単に金融緩和措置を解除するわけにはいかず、引き続き市場には潤沢なマネーがあふれかえることが期待されます。少なくともそのうちの一部については、暗号資産に投資されるはずですし、暗号資産の中でもビットコインは最も注目されている銘柄ですので、当面は極端な資金流出に見舞われるリスクは低いという認識でよいでしょう。

一時期のように暗号資産を巡る過度な規制の議論も、足元では行われていません。そのため、以上のような状況を勘案すると、今後しばらくはビットコインの価格上昇の流れは維持されると見ておくのが無難であるといえます。

先を見越してうまく立ち回ろう

ビットコインをはじめとする暗号資産の評価はいまだ定まってはいませんが、投資対象としての魅力は決して薄れてはいません。もちろん、投資ですので値上がり局面だけでなく、値下がり局面に遭遇する可能性もないわけではありませんが、以上で紹介した見通しを参考に自分なりの投資戦略を持って臨めば、将来的に大きなリターンが期待できるに違いありません。

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