マネー&ライフ

1,000万円貯めるよりも、自分の年収分を投資で稼ごう

コロナ禍のせいで、お金の塊がないと何となく怖くなるからなのか、最近とにかく1,000万円貯めよう的なものがブームになっているような印象を受けます。アドバイスの多くにはどう貯めるかのヒントはありますが、貯めたものをどうすべきかについては特に触れられていないので、それではお金に関する不安はずっと無くならない気もします。

なので、今回はまたどうやれば少しでも経済的な安心を得られるかについて触れたいと思います。

とにかく貯める、だけでは安心は得られない

withonlineの「【年収400万で貯蓄1000万を達成する方法】具体的に月いくら貯めればいい?」には、頑張って切り詰めて貯金をするだけで、40歳くらいまでには1,000万円貯められるとあります。

貯まるには貯まります。

でも貯めただけでは経済的な安心は得られません。お金は一度使ったら消えて無くなってしまうからです。

ではどうするのが良いかというと、1,000万円を現金として貯める・さらにお金を貯めるよりも、総額で1,000万円を使ってお金を稼いでくれる何かを積み上げていけばよいのです。

いつもここでお勧めしている方法は「毎月3万円を投資用に貯めていこう」ですが、今回は先程の記事中の「月5万円・ボーナス2回で毎年20万円」をそのまま投資への積立金と見立てて試算してみましょう。

経済的な安全圏(経済的自由)までは、かなり早く到達できるはずです。

実家暮らしの場合は生活費に掛かるお金が少なくなるので、記事中にある通り毎月5万円は貯めることが可能なはずで、一人暮らしでも今まで触れてきたとおり何とか毎月3万円貯めたいところです。

毎月5万円+ボーナス20万円/年、があれば安全圏まで早く着ける

まずでは毎月5万円+夏冬のボーナス20万円を2年半~3年くらい貯めます。資金が200万円貯まったところで健美屋などのサイトで中古の戸建てなどの不動産を探して買います。なるべく状態のいい物件を買い、それを賃貸に出して入居者が付いたら毎月家賃が手取り3万円以上は入ります。

そのあとも毎月5万円+ボーナス20万円分を貯めて、これに家賃の上がりを合わせれば、次は2年も掛からずに2つめの不動産を買うことができます。買った物件をまた同じように賃貸に出し入居者が付くと、そこからも毎月家賃を手取り3万円以上は得られるようになるので、この後も資産を増やせるスピードは上がります。

毎月5万円+ボーナス20万円分の先取り貯金を続け、2つの不動産からの家賃も貯めることで、また次も1年半掛からないくらいで3つめの不動産を買うことができます。そしてこれもまた賃貸に出して入居者がつくことで、毎月の手取りを3万円以上増やせます。ここまで大体6~7年・総額で600万円掛けて、毎月10万円前後の副収入を持つところまで着きました。

まだ若いので本当はそれほど気にしなくてもよくて、できればもっと不動産を先に増やして収入自体を上げておくべきなのですが、少しは現金に近いものも持っていないとどうしても心配という人は多いので、一旦ここから残り400万円分くらいは高配当が付く株式への投資に切り替えるとしましょう。

配当で毎月平均(多くは3月・9月の2回に集中するので)で1万円以上得るためには、年間4~5%の配当が付く銘柄であれば、240~300万円くらい必要ですが、毎月の貯蓄と家賃全ての再投資で、大体1年半~2年でこの額に達します。銘柄選びや買い付けはどこの証券会社経由ででも大丈夫です。何も特別なスキルも要りません。

こうすることで、長くても9年・総額~900万円掛けて、家賃や配当などで毎月11万円以上稼げるところまでたどり着けます。途中で不動産から株式への投資に切り替えたのでスピードが落ちましたが、それでも単純にお金を貯めるよりも早いですね。

それだけでなく一番大事なのは、このあともしも投資からの上がりを全部使ってしまったとしても、もちろん必要なければそんな勿体ないことをするべきではありませんが、「1,000万円分」は消えて無くならないという部分です。不動産や株式は日々価値が変動はしますが、使ったからと言って消えて無くなるようなことはありません。何度でも使えます。

結婚・出産やクビによる給料ゼロ状態への備えにもなる

働き始めて9年ということは、記事中にあるモデルであれば34歳前後ですからまだ若く、その後さらに不動産や株式を買い増しして副収入を増やしておくこともできます。2~3年掛けて株式ではなく不動産をさらに増やすことで、副収入を元々の自分の月収近くにまで伸ばせるかもしれません。

記事中には昇給などによって貯められるスピードを上げられるかもとありますが、昨年経済界からも「これからは定期昇給などは無くなるだろう」と述べられていた通り、そういった要因でのスピードアップは期待しにくいですが、もとからこれに頼る必要はありません。

もし結婚・出産で仕事を一度離れて給料からの貯金ができなくなったとしても、副収入からの上がりは投資に回し続けることができます。

もし一人暮らしでクビになってしまったとしても、そのときには生活費の大部分を家賃と配当がカバーしてくれます。中々前職に近いものが見つからなかっとしても、残りはアルバイトなどでもまかなえるでしょう。

このように、資産は単なる貯金よりも頼りになるので、単純に1,000万円を貯めて持つことを目指すよりも、1,000万円分の何か稼ぎを生み続けてくれるものを積み上げることのほうが大事です。

しかも、1,000万円分で止めたりせず、さらに収入源を買って積み上げれば、もうほとんど働かなくてもよくなるかもしれません。

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